閉鎖

産婦人科は妊婦で憂さ晴らしが好き

動物を可愛いと言ってられない余裕のなさ

家が片付かない。何がいらないかわからない。

それが今の私の悩みです。

マタニティーブルーなんですかね。

 

 

 

布団を入れる用だったであろう押入れは、

畳んだ布団分の横幅しかなく、

上段の収納道具は買うと言いながらなかなか買い足されない。

 

お菓子作りに使うはずだったガラスボウルは、

調理台の余裕もあまりないキッチンを前に、

今や洗濯や掃除のための洗面器。

 

せっかく買った収納棚は、

水槽と水槽周りの道具でほとんど埋まる。

 

私は通りすがりの植物、動物に反応こそしても、

そこに偶然いたことに意味があるのであって、

家にいつでもいて欲しいわけではないのです。

 

雑貨屋さんの雑貨が可愛らしいのも、

アンティーク家具店の家具達が特別に見えるのも、

全部その場所にあるからなのです。

 

旦那さんは子供の頃から動物に囲まれていたようで、

水槽掃除も全く苦にならないそうですが、

私は1DKの小さい家に水槽が5つもあることが、

流石にわずらわしく感じているのです。

旦那さんの亀は大きくなるのが面白いというのも、

洗面台と洗面台収納もないこの家では、

全く笑い事にはなりません。

 

靴箱(洗剤や石鹸入れになってる)の上も、

エア付きの水槽60cmにより埋められてしまい、

ベタ二匹だった頃には考えられなかったほど、

部屋にいる生物に対してうんざりした気持ちです。

 

とくにカニはサイズも気にせず大きいものを選び、

買った当時は夜行性による音で悩まされました。

他の水槽と違いこまめに掃除するので時間は食われ、

最初にベタを買った頃のメリットが台無しです。

 

私がこうも動物が好きになれないのは、

私が音に驚きやすいこと、育成ゲームで満足してたこと、

虫が苦手なこと、そして実家も狭くて、

物を持つことにとても厳しかったのがあるのでしょう。

 

怒るとゲームを捨てると脅され、

責任を重く要求され(ちゃんと楽しく遊ばなきゃいけない)

何かを欲しがるとそのうちいらなくなると嫌味を言われ、

私は物に対してなくなるかもしれない、

買ったら責められる、悪く言われる理由になるかも、

そういう不安を持つようになりました。 

 

動物という責任が重苦しいだけの存在を、

どうも私には癒やしだと感じきれないようなのです。

本来は旦那さんも、ベタは癒やしの為に買ってくれたのが、

最初は嬉しかったのです。静かで、綺麗で。

しかし段々「動物好きな女の方が可愛いよね」と思い、

自分の気持ちかそうでもないか、あやふやになり、

今はふと「このスペースがあったらこれが入るのに」と、

考えてしまうのです。

 

今や私の私物は必要品は除けば、

孤独で行き場のない実家での暮らしから、

少しでも意識を逸らさせてくれたお気に入りのCD。

そして刀剣乱舞の図録のみです。

 

旦那さんからしたら自分がいるのに他の男(二次元)を

いつまでも気にしているのは嫌なのだそうですが、

こればかりは何度向き合っても捨てられません。

性別が変わろうと今手元にいるキャラクター達は、

私の悲しみに寄り添う、あるいは同じ傷を持つ、

明るい自分を求めない夢にしかいない発言者でした。

それが旦那さんからしたら浮気相手に映るらしいです。

 

刀剣こそやめる流れになり、

初期に掘った三日月も小狐丸もいなくなりました。

それでも懐かしみ、リアルタイムで買った図録は手放せず、

(年数経てばいらなくなるよ)という旦那さんの声を、

常に頭の隅に入れながら、触れられずにいるのです。

私はこれから旦那さんがそばにいない時間、

この散らかった部屋でどうすれば何も、自分も、憎まないのでしょう。