閉鎖

産婦人科は妊婦で憂さ晴らしが好き

逃げたいと思いながら生きてきた

子供の頃から妄想にふけっていた。家の物の上を小人が走り回ったり、見たアニメの違う続きがあったらを妄想する。
ただ最も多いのは自分が拐われる妄想だった。


私は自分が嫌いだ。

異常な程、我慢が出来ないのだ。
マシュマロテストで例えるなら、
イライラするあまり目の前のマシュマロを地面に叩きつける踏みつぶし「こんなにイライラするならマシュマロ嫌い」と吐き捨ててしまう性分である(子供の頃も全く同じことをするのかは謎)
 
あまりに高いストレスへの感受性はただ働けないだけでなく、些細な日常も苦しめる。
趣味や娯楽、出来るようになる過程を耐えしのぐことが出来ない。達成感に繋がらない。娯楽が娯楽として成立しない。

先日も体が以前より動かなくなった私に旦那さんが差し出してくれたパズル本で、体を掻きむしりながらめまいを起こし、終盤には涙を流していた。どうしてこんなに出来ないことにイライラするのか自分でもわからない。
心理士からは「ストレスがアレルギーで、アレルギー反応を起こしている」と言われた。

どうしたらいいのかは聞いたが、出来る事だけやればいいと言われる。ただ壊滅的に出来ることが見つからない。やればやるほど嫌悪感が溢れ出す。「出来ない、出来ない」そんな文字が体を這いずり回る。

自分へのハードルが高いのではと思ったこともある。
しかし簡単な計算でも一問だけ間違えたら涙がもう出て来る。何かすればするほど何もできなくなる悪循環。

成長は物語の美徳にして、ストーリーとしての盛り上がりのために使われるエッセンスだが、出来ない私はそれを嫌う。ただのキャラクターの成功が、自分への当て付けのように感じる。

自分もすればいいなんてほど簡単には行かなかった。何をしても自分を嫌いになるのが止められない。

何をしても何をしても、できない自分を受け入れようなんて言ってられる沙汰ではないほど出来ない自分から逃げられない。